この記事では、以下についてまとめています。
・大手SIerに5年間勤めて実際にやってきた仕事内容
・年収・評価・昇進のリアルな推移
・身についたスキルと、正直しんどかったこと
・向いている人/向いていない人の特徴
・それでも「SIerに入って良かった」と思う理由
・この経験を踏まえた、今後のキャリア観
お疲れ様ですきょうにぃです。コンチワコンチワ!!
今回は
「大手SIerに5年間勤めた結果、実際どうだったのか?」
というテーマで、自身の経験をベースにまとめます。
- SIerって結局何をする仕事?
- プログラミングはどれくらいやるの?
- 年収はどれくらい?
- きつい?ブラック?
- 5年続けて後悔していない?
就活生・若手SE・民間就職を考えている方など、
キャリア選択の判断材料になれば嬉しいです。
※本記事は特定企業の批判・擁護を目的としたものではなく、あくまで個人の体験談です。

※画像はChatGPTにて生成。
経歴ダイジェスト|大手SIerで何をしてきたか
平社員時代
- 配属先:金融系(客先常駐+リモート)
- 領域:
- インフラ領域:5年
- Webアプリ領域:1年
1〜2年目前期:某クラウド案件(プロジェクト管理見習い)
主な業務は以下の通り。
- 進捗集計(WBS係数管理、テスト進捗、効率化ツール作成)
- 基盤テスト支援
- 会議議事録作成
いわゆる**「プロ管見習い」ポジション**でした。
2年目後期〜5年目前期:某クラウド大型PJ(移行推進リーダー)
- 大規模クラウド案件の移行推進TL
- 複数チーム横断の調整役
- ”顧客・ベンダー・社内間”の調整や顧客折衝がメイン
5年目後期:某業務端末更改 PJ(PM)
- プロジェクトマネージャーとして参画
- このタイミングで係長クラスへ昇格※同期の中では最速クラス
係長時代
6年目:某業務アプリ(Web上)保守案件(案件担当兼テスト推進担当)
- 1年限定で他部門業務を経験中
- 案件担当・テスト推進担当としてプロジェクトに参画
- 自身が担当する領域の進捗管理・品質管理・顧客折衝を対応
仕事内容のリアル|SIerって実際何をするの?
プログラミングはどれくらいやるのか?
結論:ほぼやりませんでした。
私は大手SIerのプロジェクト管理業務スタートだったため、
- ゴリゴリのコーディング:ほぼ無し
- あっても
- Excel VBA
- バッチファイル
など、業務効率化レベル
「SE=毎日コードを書く仕事」というイメージで入ると、
ギャップを感じる可能性は高いと思います。
コードを書く人/書かない人の違い
SIerは多重下請け構造が基本です。
- プライムベンダー(元請け)
- PJ管理・顧客調整が中心
- 二次請け・三次請け
- 設計・製造・テストに関する実作業を担当
プライムに近いほどコードを書かなくなる、
これはかなり共通した傾向です。
SIerは「技術職」か「調整役」か?
個人的な認識は、
どちらのルートもある
- 技術スペシャリストを目指す道
- マネジメント・調整のプロを目指す道
会社や部署にもよりますが、希望を出せる余地は割とあります。
※無論、希望を出せる云々は所属する会社の方針に寄ります。
Web系エンジニアとの違い
正直なところ、私(きょうにぃ氏)は
「Webエンジニアが何をしているか」は詳しくありません。
イメージとしては、
- Web系
- 案件サイズ:小さめ
- 開発期間:短い
- Java/フロントエンド中心
- SIer
- 企業の基幹システムがメイン
- 案件サイズ:大
- 開発期間:長期
扱うシステムの“規模間”が全然違う印象です。
年収と評価の話|5年間のリアルな推移
※残業多め+昇進が早かったため、
同期と比べて年収はおそらく100〜150万円程度高めでした。
| 年次 | 年収 | ボーナス |
|---|---|---|
| 1年目 | 約350万 | 約50万 |
| 2年目 | 約500万 | 約100万 |
| 3年目 | 約600万 | 約150万 |
| 4年目 | 約700万 | 約150万 |
| 5年目 | 約750万 | 約150万 |
| 6年目 | 約800万 | 約150万 |
ボーナスと評価の実態
- 個人評価による差:せいぜい数万円〜十数万円
- 部門売上の影響が大きい
- 年収を上げたければ役職に就くのが最短ルート
これは多くの大手SIerで共通だと思います。
身についたスキル|技術スキルと非技術スキル
技術スキル
- AWS / Azure を中心としたクラウド知識
- ウォーターフォール開発の全体像(要件定義〜移行まで)
- リリース計画の策定・遂行
- NW/セキュリティ/端末展開/ファイルサーバーデータ移行/Windows仕様など広く浅く
👉 「全部ちょっとずつ」身についた※正直技術面は有象無象レベル。
非技術スキル(正直、こっちが本命)
顧客対応・説明力
- 客先説明:累計数百回
- 上手い下手は別として
場慣れしてビビらなくなった
巻き込み力
- 複数チームを横断して意思決定
- 無理難題でもお願いして動かす図々しさ
- 個人的に一番の強み
炎上案件耐性
- 炎上案件を多数経験
- 倒れる人も見てきたが、自身は生存
- 正直、もう潰れる気はしない
※今なら管理責任を会社側に詰めに行きます。
少々話がずれますが、SE以外の職業選択肢、目先の数年は暮らしていける金融資産
を作っておくのが大事。(忖度なく会社に意見できる為。)
正直しんどかったこと
以下は「大手SIer」に必ずしも共通する訳ではなく、私の経験に基づいて整理しました。
長時間労働
- 最大残業:約100h
- 一番忙しかった時期:平均50h
- 土日対応・夜勤:
- 最大で年間20〜30回程度(※かなりレアケース)
客先ガチャ
- 良い客:
- 決めるべきことを決めてくれる
- 客先内部調整をしてくれる
- 悪い客:
- 難癖だけつけて丸投げ
ここは運の要素が大きいです。
私も都合5顧客やってますが、質の面では全然バラバラ。
※ハズレの顧客の場合は全部お膳立てが必要で本当にしんどい。
理不尽な仕様変更
仕様変更が生じる契機は以下。
- 要件追加
- 認識齟齬※主にユーザ部門との齟齬が多い印象
- 事前調査不足※フィージビリティ調査不足
- その他不備(要件定義漏れ、誤り等)
基本は有償対応ですが、難癖を付けられるケースもあります。
※例えば”おたく(ベンダー側)が決められる情報持ってこないからダメなんだろ!?”と
平気で言われたりします。。。
この場合は、「金は出さないけどやれ」となるため、最悪です。
キャパオーバーなアサイン
会社員として勤めているとしばしチャレンジングなアサインがあります。
私の場合は、
- 2年目から某PJのPJリーダー
- コスト・進捗・顧客折衝を全部一人で抱える
- 社内審査・上席説明も自分が実施
という時期がありました。
この時期が一番会社に行きたくなかったです。
無理なアサインは、人の人生を狂わせかねないと痛感しました。
向いている人|大手SIerで伸びやすいタイプ
不確実な状況でも動ける人
SIerの現場は、
- 要件が固まりきらない
- 決まったはずのことがひっくり返る
- 立場の違う人が大量にいる
のが常態です。
「正解が分からない中でも、とりあえず仮で進められる人」
「完璧を待たずに関係者を動かせる人」
このタイプは評価されやすく、出世も早い印象です。
人を使うことに抵抗がない人
大手SIerでは、
自分で手を動かすより、人を動かす仕事の方が価値が高い。
- 外注先にお願いする
- 社内・社外を巻き込む
- 顧客を説得する
これを
「申し訳ない」と思わず、
「仕事として当然」と割り切れる人は向いていると考えます。
俯瞰視点で物事を見られる人
SIerは、
- 技術
- コスト
- スケジュール
- 顧客都合
- 組織事情
すべてを同時に考える仕事。
「技術が正しい」だけでは通らず、
“お客様側としてどうか(社内調整が付くか)”
“利用者としてどうか(制約をのめるか)”まで考えられる人が
重宝されます。
※お客様側の社内プロセスをこなす上で必要となる動きをすると超好評です。
学生・若手で「まずやってみる」姿勢の人
新卒・若手のうちは、
- 知識
- 技術力
- 完璧な仕事ができるか
よりも、
「とりあえずやってみます」
が一番ウケが良いと思います。
最初から完成度を求めすぎる人ほど、
逆に動けなくなる印象があります。
また、”何をしようとしているか”が周囲に伝わるような新人だと、
周囲もコントロールしやすいと思います。
向いていない人|正直しんどくなるタイプ
ずっとコードを書いていたい人
- 実装が好き
- ものづくりがしたい
- 成果物を自分の手で作りたい
このタイプは、
プライムSIerに行くほど業務内容とのギャップを感じると思います。
理不尽を許せない人
- 契約上はこっちが正しい
- 技術的に無理なものは無理※代案が必要
- 前にこの条件で合意しましたよね
…でも、現実はそうならない場面も多い。
やはり時には割り切りも必要で、
「理屈が通らないと耐えられない人」は
精神的にかなり苦しいと思います。
裁量100%で働きたい人
- 自分の判断で全部決めたい
- 組織に縛られたくない
大手SIerビジネスは事業会社が在って成り立ちます。
そういう意味だと決定権は一生顧客側にありますし、
PJ規模も大きくなりがちのため、仕事が板につき始めるのは10年目以降と
思っておいた方がギャップは少ないです。
5年やって分かったこと(タイトル回収)
業務アプリのUIは、だいたいダサい
理由は単純で、
- デザインより安定性
- ユーザ体験より業務要件
- 改修コストを極端に嫌う
結果、
**「誰も触って楽しくない画面」**が量産されます。
一般的なBtoCのWebサービスと比べると、
現実を見たときにがっかりします。
SIerは「一生偉くならない仕事」
どれだけ頑張っても、
- 金を出すのは事業会社
- 決定権も事業会社
SIerは構造的に
**「使う側」ではなく「使われる側」**です。
この原則を理解しておかないと、
ギャップを感じます。
※SIerは構造上、最終的な決定権を持つ立場にはなりにくいと理解ください。
自分でものづくりできる機会は本当に少ない
年次が上がるほど、
- 設計 → 管理
- 実装 → 調整
にシフトします。
「手を動かしたい人ほど、年数が経つと辛くなる」
これは事実です。
生成AI時代、中間層の仕事は確実に減る
今後、
- 設計
- 製造
- テスト
を担当する実働部隊は、
生成AIで置き換えが進む可能性が高い。
ただし、
- 顧客調整
- 責任を取る立場
- 意思決定
を担う大手SIerの上流層は、
当面残ると見ています。
それでもSIerに入って良かったと思う理由
- 修羅場耐性がついた
- 大規模PJの回し方が分かった
- ビビらず話せるようになった
- そこそこの収入を安定して得られた
**「金を稼ぐための仕事」**としては、
非常に合理的だったと思っています。
これからのキャリア観
今後の方針はシンプルです。
- SEとしてはあと4〜5年
- その間に資産形成を加速
- 以降は「人を育てる側」で勝負
人材育成、教育、マネジメントは
SIerで鍛えたスキルを活かした活動が狙える領域。
将来的には、
- Side Fire※経済的自由の達成
- 中高数学の教員
- 別フィールドでの教育活動
も選択肢に入れつつ、
**「労働に縛られない状態」**を作り、
**「誰かのためになる自分のやりたい仕事」**をすること
を目標にしています。
目指すビジョンは「情報発信を通じてキャリア選択のきっかけを作ること」です。
まとめ|キャリア形成のヒントとして
大手SIerは、
ものづくりの理想を叶える場所ではない。
UIは洗練されず、
技術的な気持ちよさより
「止めない・揉めない・説明がつく」ことが優先されます。
だがその分、
金融や基幹システムなど
社会を裏側から支える大規模プロジェクトに関われます。
大手SIerで本当に身につくのは、
コード量でも技術の尖りでもなく、
- 正解がない中で進める判断力
- 人を動かす調整力
- 炎上しても折れない耐性
こうした仕事の基礎体力です。
一方で、
- ずっとコードを書きたい
- 技術そのものにロマンを求めたい
- 裁量100%で働きたい
人にとっては、
ギャップが大きい環境でもあります。
私にとって大手SIerの5年間は、
安定した収入を得ながら、自分を鍛え切る時間でした。
この実体験が、
あなたのキャリア選択を考える材料になれば幸いです。
そんじゃ、お疲れさんした。
動画で解説|大手SIerに5年間勤めた結果
動画URL★制作後別途更新★





